ラグジュアリーブランド店長ブログ

(21)いよいよ緊急事態宣言解除!いったんゼロにリセットして挑む大切さ

「できないこと」より「できること」に目を向ける大切さ

私ごとで恐縮だが、集合研修は「三密」の要素を持っているため、緊急事態宣言が解除されたとしても、すぐには以前のような形でそのまま開催することは難しいと想定される。
そこで、弊社でもこれを機に「オンラインによるセミナーや研修」を模索し始めた。
しかし長年対面でやることが当たり前になっていただけに、なかなかこの壁を乗り越えるのは難しいと実感している。
私個人の知恵では限界があるため、インターネットで情報収集する中、ふと目に留まったコメントがあった。
以下は、そこからの抜粋である。

<オンラインでしかできないことをデザインする>

オンライン研修

“これはオンラインミーティングも同様なのですが、どうしても「オフラインの場をオンラインで代替する」という思考になっているように思います。
既存の体験をもとに考えるので、それは致し方がないところではあるのですが、オフラインの体験をオンラインで実現しようとすると劣化版になってしまうことがほとんどです。
(それだけオフラインの体験の印象が強いということですね)

オフラインの代替ではなく、「オンラインだからこそ得られる体験」にフォーカスしたプログラムをデザインすることで、参加者の体験はとても豊かなものになり得ますし、その新しい体験から見えてくるオンラインの価値もあるかと思います。“

https://note.com/katsutaro/n/n11e8a76e5b82

オンラインに対し、ネガティブなイメージを払しょくしきれなかった私の気持ちを見透かされたようなコメントで、思わず「なるほど」とつぶやいてしまった。
改めて気づかされたこととして、それまでは正直「オフラインかオンラインか」という二者択一の考え方に立ってしまっていた。
且つ「オフラインが無理だから、仕方なくオンラインで」という手段にのみ目を向けて何かを始めようとしていた。
だから、なかなかアイディアも出ず、わくわくもしない。どこかで「オフラインでやれれば問題ないのに」という気持ちが常に邪魔をしていた。
しかしそういう囚われをいったん捨てて、「オンラインでやるとしたら、どんな新たな価値を追求できるのか」というゼロベースでのスタートを切ることで、新たにトライできることも生まれてくる。
「オフライン」との比較ではなく、まったく別物としてできることを洗い出してみようと考えるに至った。
たとえば、「オンラインだからこそ、個々がリラックスしつつより自由にアイディアを出し合いながら、結論以上にプロセスに価値を置く内容のミーティングができないか」「オンラインだからこそ、参加者同士がより密につながって自由闊達な話し合いができるのではないか」「オンラインだからこそ、少人数で密度濃く短時間でやれるとなれば業務の支障も少なくて済む」等々。
その結果、「~という目的の時には、あえてオンラインでやると効果的なのではないか」という手段の選択肢が増える。
あとはトライ&エラー&ラーニングで洗練度を上げていく、というイメージができる。
そのためには、何に取り掛かる必要があるか、など自分の課題も徐々にはっきりしてくる。

ゼロからのスタート。「何ができるか?」という積み上げ方式で実験してみよう!

 

研修をデザインし直す

これを店頭業務に置き換えてみると、店長として「コロナの経験を経たからこそ、新たな接客の仕方の選択肢を増やすことができた」という方向にスタッフの気持ちをリードできるかどうかが重要になる。
たとえば不動産営業は、「モデルルームにわざわざ来ていただかなくても、オンラインで担当員がお客様の要望に応じながらモデルルームを見せて歩き、その間チャットで接客をする」という方式をとっている。その中で興味関心が高ければ、混雑していない時間を指定して実際に内覧してもらう。ある程度情報を共有した上での接客なので、無駄なく行える。
これがベストがどうかはわからないが、とにかくいろいろなやり方を組み合わせて、新たなやり方を模索している最中である。

「外出自粛」「人混みは避けよ」「~禁止」など、私たちは緊急事態期間中はとにかく「~してはいけない」という状況に置かれていた。その結果「結局、何もしないでじっとしていることが一番」という気持ちになっても致し方ない環境でもあった。
しかし、いつまでもそれだけでは経済もなりたたないし、何より日々が楽しくない。

店頭でお客様に提供する価値は「モノ」だけでなく、「より楽しくお買い物をしていただくサービス」でもある。
これまでのやり方がそのまま踏襲できないから、と言って「これしかできません」では、発展性がない。
むしろあえて「何もできない」というゼロベースからスタートして「何だったらできるか?」という積み上げ方式で一つ一つのことを洗い出していく中に新たな発見がある。
「当面は積極的にお声がけするな」と言われているからできない、ではなく、「こちらからお声がけする代わりに、それでもわざわざ立ち寄ろうか、立ち寄って良かった」と各お客様に感じていただくには、何ができるか?
たとえば

  • マスクで覆われがちではあるが、マスクの下は満面の笑みで、あえて目で気持ちを表せないか
  • 動画を含むディスプレイの工夫で惹きつけられないか
  • 華やかな気持ちになっていただくために装飾含め工夫できることはないか
    など、言葉を介さなくてもできることを洗い出してみるのも一つである。

スタッフ自身、一抹の不安も持ちつつ、一方で「早く接客をしたい」という気持ちも強い今こそがチャンスである。
「コロナ後の姿」は正直、専門家も含め、誰も明確に描けてはいない。(描けていたら苦労はない)
ということは、既成概念にとらわれず新たなことにトライしてみる(もしそれが失敗してもさほど問題にはならない)チャンスでもある。そういうトライ&エラーの連続の中で、徐々に「こうしたらよい」という新たな規範が形作られていく。
私たちは今、そういうプロセスに参画できるチャンスを与えられている。
「誰かが具体的に指示をしてくれるのを待つ」だけでなく、お客様の反応によりアンテナを高く立て、日々の小さな実験を積み重ねていくことが、結局将来の自分たちのありようを形づくっていく。
せっかく戻れたステージを最高のものにするためには、そこで働く店長・スタッフの想いと知恵こそが必要不可欠なのである。

以上

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