SDIのメッセージ

(5)自分プロデュースの重要性

 ■スマホによって自分の行動履歴が追跡されている時代

 たとえば休日を振り返って、スマホの電源を切ったり、完全にPC,スマホから解放されていた時間はどのくらいあっただろうか?

朝起きたら自然とスマホに手が伸び、天気予報やニュースにざっと目を通し、それから何を着ていこうか?と考え始める。

あるいはその前にスマホの目覚ましで目を覚ましている可能性もある。

電車に乗れば、手持無沙汰からついスマホに手が伸び、何とはなしに思いつくサイトを閲覧し始める。

あるいは目的地までは現在位置からあとどのくらいかかるかチェックし始める。

確認しているうちに、「そういえば・・」と買おうかどうしようか迷っていたものについて、比較・検討し始める。そのためにいろいろなキーワードからあちこちスクロールしてネットサーフィンし始める・・。

そしてあっという間に乗り換え。

電車を降りてもスマホ片手に、自販機でお茶を買ったり、ランチをどこにしようかスマホに聞く。

振り返ってもみると家族よりもぴったりと寄り添い、常に行動を共にし、知りたいことに何でも答えてくれる魔法のようなツールである。

しかし、それがすべてデータとして記録されていて、且つ第三者に共有されているという事実に対しては意外と認識していない。

もしその事実を知っていたとしても気にしない、というほうが正しいかもしれない。

自動的に蓄積された私たち一人一人の膨大な且つ細かなデータは、犯罪抑止という消極的な目的で使われるものだけでなく、今やモバイルマーケティングとして、企業にとってはまさに金脈となっている。

技術の進化スピードは私たちが想像する以上に速い。今や閲覧履歴、購買履歴、行動履歴、SNSの投稿内容、プロフィール(住所、学歴、勤め先等)・・・すべてを紐づけて見える化できるレベルであり、且つ、そこから過去パターンの踏襲ではなく、今後の行動予測まで立てられる状況になっている。

もちろんプライバシーの問題があるため、実名までは使えないが、それ以外の行動パターン、購入パターンは自分が意識するよりも先に、第三者がある程度把握し、それに応じて先手で情報提供したり、クーポンを配信してくる時代である。

ある意味便利とプライバシーはもろ刃の剣だけに、気が付いたらメリットのほうに惹かれている、というのも大半の人間の心理である。

ある本に、アメリカのノードストロームでは、お店の入り口にwi-fiをオンにしている顧客を検知し、「館内では無料wi-fiが使える上、あなたに適したクーポンをモバイルで配信します。」というメリットと引き換えに、wi-fi(および店内カメラ)によって店内でのお客様の動きをすべて追跡することを理解してもらう。その結果、今まで見えなかった顧客の動線や何をじっと見ているか、などの詳細データが蓄積され、どのタイミングでどういうお客様にどの内容のオファーを出すと効果的か、棚割りやレイアウトの見直しが必要か?などを確認する。またその結果、滞留時間を長くし、衝動買いの機会を増やし、売り上げにつなげられたという事例が記載してあった。

人間の五感ではとらえきれなかったものをデータが可視化してくれ、且つ、ヒントをあたえてくれるようになった。

それを活用しない手はない、とばかりに、多くの企業がモバイルマーケティングを取り入れ、精度を高めあっている。

人間の認知をはるかに超える膨大なデータと未来予測力

単純に考えると、そういうデータをもとに、マーケティング部隊が個々のお客様の動向、嗜好を読んで、モバイルで最適なタイミング、最適な内容を提示してくれれば、自動的にもっと売り上げがあがるのに・・と販売スタッフなら思うのではないか。

私たちが感知するよりはるかに膨大で詳細なデータから法則性を見つけ出せるのだから。

もっといえば、そのオファーがルーティンになれば、ロボットが先回りしてお客様が見たいものをピックアップして準備しておき、お客様は負担なく購入できる、という流れも十分実現できる。

そうなったときに、私たち人間ができることは何だろうか?

はっきりいえば、お客様と私たち販売スタッフとの間で情報格差がないどころか、むしろ競合店からの提案も多数もらっているお客様の方が情報をもっており、且つロボットのほうが詳細データをもとに何をすれば喜んでくれるか、感情を読むスキルまでもって対応できる状況である。

一見勝ち目はなさそうである。

あなたなら何で勝負しますか?

産業革命によって多くの職人がいらなくなったように、そのくらいの大きな波が押し寄せていると考えてみよう。

変革の時代に、それもデジタル世界の変革は猛スピードであっという間に到来する。その中で、何を自分の価値とするのか?

時には考えてみることも重要である。

感情・感性の交流の重要性-自分プロデュースの時代

データを解析すると、ある程度のその人の購買パターンは読める。表情から感情もわかる。だからアプローチのタイミングやどの方向から提案すれば良いかは以前よりも個々みえやすくなった。

逆に言えば、私たちとお客様の接点づくりにおいてデータは十分活用できる。

しかし、最後の仕上げは?と言われると、やはり「人 対 人」のやり取りの中で生まれる交流の質が重要ではないだろうか?

それはこれまでの歴史を振り返っても分かる。

「効率化」によって人がいらなくなった分野ももちろん数限りなくあるが、一方でだからこそ「人」の知恵、コミュニケーションの厚みが以前にも増して求められている分野もある。

たとえば、SNSはやはり「人とのつながり」を求めているからこそ広まったツールでもある。

そこで求めているのは単に情報ではなく、共感性・刺激・悩み解決、称賛、安心感等々の心理的満足の側面が大きい。

家族との時間をより大切にしようとするライフスタイルが広まってきたのも、単なる成熟化だけでなく人間本来の欲求がようやく実現できる状況になったからともいえる。「何をするか?」も大切だが、「誰と?」という要素が非常に重要であることを物語っている。

職場の定着率を上げるには、福利厚生や報酬も大切だが、「人間関係」の要素はやはり心理的影響が非常に大きい。

このように世の中便利になればなるほど、逆に余力やあいた時間を何に使うか?となれば、より豊かに、より自分らしく。

そこに人とのかかわりも出てくる。

かかわり方において、人は心の中で「より自分を尊重してくれ、理解してくれ、自信をつけてくれ、励ましてくれ、刺激を与えてくれ、はっと気づかせてくれ、楽しさを共有でき、アドバイスもくれ、もてなしてくれ・・」という人に出会いたいという欲求を持っている。だからこそ、改めてお客様にとって自分がどのような存在なのか?を見つめなおすことが重要になってくる。

つまりお客様から見て、「会いたい人」「会う価値のある人」になっているかどうかが今まで以上にシビアになってくるといえる。

それはまさに“自分磨き”にはもってこいの成長の場となる。

そう考えると改めて“自分戦略”を考え、自分で自分をプロデュースする時代にいよいよ本格的に突入したといっても過言ではない。

一見難しいようだが、その本質は

あなたにはあなたにしかないタレント(能力)がある。それを発掘し、磨き上げ、発信することで、あなた自身の日々がより豊かになる

ということである。

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