ラグジュアリーブランド店長ブログ

(37)どうすれば店舗での買い物がエンターテインメント性のある体験になるの?

エンターテインメント性ある体験で英語も楽しく勉強できる環境に

英語学習英語がとにかく苦手だった私が遅ればせながら一念発起して改めて勉強しなおすことにして数年。おかげさまで英語ニュースはそう苦労なく読んだり聞き取れるようになった。これまで何度挫折し、あきらめたことか…ということを考えると、今回は良く続いたなと我ながら感心する。

継続できた大きな要因の一つに各社がこぞって出している「英語学習アプリ」がある。昔の英語教材と言えば、単に録音されたテープを聴く、あるいはそれを本を片手に反復する、というのが一般的で、いわゆる「暗記」「お勉強」。

なかなか興味が生まれず、「ねばならない」→「面白くない・できない・続かない」→「自己嫌悪」という悪循環に自ら見事にはまってしまい、やればやるほど英語嫌いになってしまった。

しかし今の英語学習アプリは「ドラマ仕立て」だったり「その場で点数が出るクイズ方式」で上達プロセスが可視化できたり・・要するに「はまる」ように工夫されている。だから、何気なく軽い気持ちでやり始めた割に、「もっと、もっと」という気持ちになり、気が付いたら「あ、前より分かる」というささやかな達成感も生まれるようになっている。

これらはある意味「エンターテインメント性(楽しさ/面白さ)」を付加することで、目的に向けて本人が進んで関与・参画することに成功していると言える。

その背景には、英語学習=歯を食いしばって自己規制力と闘いながら身につけるもの、という固定観念を持った人間からすると、事前期待を遥かに超えることから「感動」すら覚え、同じように英語と格闘している知人にも勧めるようになる。

このような利用者が実感をもって語ってくれることで、口コミで新たな顧客につながるサイクルができあがる。

これらのアプリが効果を発揮しているのは、単なる思い付きではなく、下記のようなエンターテインメントの要素を最初からしっかり入れ込んでデザインされいてるからである。

  1. 仮想の世界を設定してある
  2. 点数いう客観的な基準で競える
  3. 今までと違った考え方を教えてもらえる
  4. 緊張感を生みだす場面がある
  5. 続きが気になるような工夫がある
  6. 難しい問題が解けるほど特典がある
  7. 繰り返し練習できる
  8. 「解けた」「わかった」という感動がある
  9. いろいろな考えで工夫できる

などなど。

これを店舗に応用するとどうなるだろうか? 

店舗でのエンターテインメント性をデザインするには

エンターテイメント性

オンラインでかんたん決済ができるようになると、店舗は「買う場所」というより、その前提の「情報をインプットする」「比較する」「試す」「楽しむ」という機能がより重視される。特に差別化ポイントとなるのが「楽しむ」である。

ところが、何をもって楽しいと感じるかは個人差もある。

だからと言って、その場その場で対応すればよい、では店舗ノウハウにはならない。

そこで、「エンターテインメント性をより感じて頂ける店舗づくり」を前提に、それを実現するためにどうするかをデザインするのが店長の仕事としても重要になる。

上記の例を参考にすると、

①仮想の世界を設定してあるー「もし、これを持ったら、着たらどんな私になれるか」「もし、私がこれから~する場所に行くとしたらどうなれるか」を自由にイメージできる

②今までと違った考え方を教えてもらえるー「私に合うカラーコーディネートとは?」「こういう持ち方もできるんだ!」という発見がある

③いろいろな考えで工夫することができるーカジュアル、フォーマルなど様々な自分のシチュエーションを考慮して、(嫌な顔をされないで)自由に試せるし、的確なフィードバックやアドバイスが得られる

 

 店舗として

①心を開いていただいてお客様のなりたいイメージ(シチュエーション、どう見られたいか、何を試したいかなど)を丁寧に

お聞する(売り込みではなく、夢を実現するお手伝い、というスタンスで)

②「もし当社のブランドでそれにぴったりのコーディネートをするとしたら・・」という想定で、一緒にアクセサリー・洋服・靴を選ぶ(仮想の世界へのいざない)

③ご試着いただき、写真で撮る/動く姿を動画で撮る/その際様々なシチュエーション(背景)画像を入れて観ていただく

(機器やシステムを活用して)

④「ご自身でご覧になっていかがですか?」と聞く(Before Afterを楽しむ)

⑤特に重要になるアイテムを購入いただけるようにリードする(トータルでなくても気分が上がるポイントになるもの)

⑥「是非実際にその場面にいらっしゃるところを写真にとって見せてください」と依頼する 

という接客フローを考えて試してみるのも一つの方法である。

ブランドとして店舗として、当然できること、できないことはあるが、固定観念を打破して「お店に来るってこんなに楽しいことなんだ」という体験をしてもらうことで、口コミ効果が生まれ、次のお客様に広がっていく、ということを念頭に置いて創意工夫することが、自分たち自身、仕事を楽しむことにもつながるのである。 

PAGE TOP