SDIのメッセージ

(32)いよいよ地殻変動!スマートショッピングで販売スタッフの役割が変わる!販売員から「エンゲージメント・クリエイター」へ。

デジタル革命が私たちにもたらすインパクト

コロナ禍で百貨店やモールが休業を余儀なくされている状況もあいまって「ショッピングはオンラインで」というスタイルが定着しつつある。
実際、出遅れていると言われていたファッション・アパレルの世界においても、ようやく各社重い腰を上げざるを得なくなった。
中には「これからの時代、リアル店舗は今ほど必要ではなくなる」という見通しで、店舗を大幅に削減し、その資源をEC強化とリアル店舗との融合(OMO)にシフトさせる国産ブランドも複数ある。いよいよこの大きな時代の流れは不可避となり、これからリアル店舗の統廃合の活発化、それによる販売員の淘汰が現実化してきている。

デジタル革命

4月9日の東洋経済記事によるとインバウンド全盛期の求人の比べ、コロナの直撃後の求人は以下のように様変わりしてきているという。

このデータからもあきらかにリアルからバーチャルへのシフトが起こっているのが見て取れる。
では上のグラフにもある「販売・店長」の求人の中身はどうなるのか?
新規出店を行うことで顧客数を増やしてきた時代と違い、リアル店舗はこれからさらに「質」の勝負となる。
しかしその「質」も、従来の延長線上での「感じの良いサービス」「行き届いた商品説明」「きれいなディスプレイ」・・という枠の中で洗練させる努力では徐々に限界が出てきている。
なぜなら「それは当たり前のこと」であり、スマホの中では「より幅広い品ぞろえ」「バーチャルコーディネート」「アバター接客」など、わざわざ店舗に行かなくても完結できることが増え続けるからである。
実物を見て、触るだけなら自分で取り寄せて試着して買ったり、返すこともできる(ようになる)。
これまでのリアル店舗の中核機能はデジタルに見事にとってかわられるか、もっと進化していく。
同時に、作業もロボット等によって効率化していくため、当然、生産性から言えば、リアル店舗をもっていたとしてもそれだけの人員はいらなくなる。
いよいよ淘汰が現実化してきていると言っても過言ではない。

「非日常の意味のある体験」をするために店舗に行く。店舗は体験を提供する前提でデザインしなおす。求められるのは、販売員ではなく「エンゲージメント・クリエイター」

エンゲージメントクリエーター

振り返ってみると、ここまでデジタル技術が発達する前は「セルフサービス」というと、“サービスしません。その分コストを浮かせて安くします”というコンセプトが当たり前だった。スーパーマーケットしかり、飲食店やホテルなども、人を削る=不自由=その分の我慢料が値引きにつながる、が常識だった。
だからこそ高級と言われるところほど、お金をかけてでも人をしっかり配置し、「お客様を一人にしない」「人を介しておもてなしをする」ということに力を注いできた。
しかし、この考え方が今大きく変わってきている。

オンラインショッピングはセルフで完結できる。オンラインショッピングは伸び続けており、コロナ後もその流れは止まらない。ある意味それは慣れてしまえば “自由で、誰からもわずらわされずに目的を達成することが可能である”ことが満足につながることを意味している。特にミレニアム世代と言われる若い世代になるほど、その傾向は強い。
ホテルでも銀行でも映画館でも自分でチェックインすることで待たされることがなく、スムーズに対処できるのであれば、それに越したことはない。
むしろそこに「人」がいて、そこを通過しないと目的が果たせない、というのは煩わしさになる時代である。

「人」がいるのであれば、セルフですべて完結するはずが何らかの理由でできない、ヘルプが必要、というときにさっと手をさしのべてくれる、あるいは速やかに目的にリードしてくれるため、そうでなければさほど必要ないという考えを持った人が増えてきている。

それを店舗に置き換えると、オペレーションの仕方も今後は変わってくる。
店舗に行くのは「ものを買いに行くため」というより「非日常の意味のある体験をするため」。(物を買うだけならオンラインでも買える)
「非日常の意味のある体験」とは「販売員が寄ってきて売りつけるのでは・・」という不安を感じることなく、たとえば
① 店舗空間全体でブランドの世界観を体感できる
② デジタルサイネージで自分の好みの洋服を3Dで気軽に自由に試着し、イメージを広げられる
③ 実際の試着でサイズ感・質感・自己イメージなど着心地も確認できる
④ 「どれが本当に似合うのか」と迷ったら、プロフェッショナルなスタッフがパーソナル情報を踏まえて、「どういうシーンで着られますか?」「ご自分としてはどういうイメージを打ち出したいですか?」など「自然な会話」から、親身になって提案をしてくれる。また、感性を活かして「へえ~、なるほど」という新鮮な驚きや発見のある提案をしてくれる。
そういう体験を通して、店舗に入る前よりも入った後で自分自身が素敵になっていくのを実感出来れば、お客様にとっては最高の体験になる。
そのためには、店舗はどんな空間を提供できるのか、どうすれば戸惑わずに楽しい体験を提供できるのか、など設計もオペレーションも変わってくる。
同時に私たちに求められる役割も変わってくる。
従来のように質問に丁寧に答えるだけであれば、チャットボットでも役割は果たせる。
そのステージに「人」がいることでどんな付加価値を生めるのか?を突き詰めて考えていくと、
①AIを超える“感性”を活かした「提案」
②パーソナルでエモーショナルな共感を伴う交流
③お客様のリアクションから、「もっとこういうこともできないか?」と考えて行動化する「創造力・企画力」
④個性を活かして人を引き付ける「発信」
等が挙げられる。

SNS今はSNSを通して目の前のお客様の口コミを通してその奥の見えない多くの人とつながりを生むことができる。
上記のスキルを磨くことで「どうせ行くならあのお店」「あのお店には○○さんという人がいる」「あの人に会いに」という求心力につながる。
それがエンゲージメントにつながることから、これからの時代「エンゲージメント・クリエイター」というコンセプトで自分たちの活動をとらえなおし、それを前提に以下のような事柄を研究してスキルアップをしていくことが必要となる。

エンゲージメントのレベルを進化させる課題は?
エンゲージメントのレベルを進化させるチャンスとは?
エンゲージメントのレベルを進化させる効果的なツールとは?
エンゲージメントのレベルを進化させるツールの効率的な活用法とは?
エンゲージメントのレベルを進化させるツールを活用したよりCSを高める接客法とは?

コロナ禍の休業等で何をすればいいの?と考えているのであれば、自分たちの未来を切り拓くためにも好奇心をもって研究対象を広げて取り組んでみることが必要ではないだろうか。
(このブログでも、上記の内容をシリーズで提案していきます)
以上

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